この記事は残業が多いことや納期のプレッシャーで悩むプログラマー向けに辛い職場環境の改善方法をまとめています。この記事を読むことで、今の職場に残るべきか、転職を検討するべきかが判断できるようになります。
| 監修者 | 経歴 |
|---|---|
 豊島 | 株式会社パーソナルナビ メディア事業部。 キャリアアップメディア『THE CAREER』 のインタビュアー兼ライター。 四年制大学の教育学部を卒業後、 都内公立小学校に勤務。 退職後は教育者の経験を活かし、 20代～30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。 |
プログラマーを「辞めたい」「辛い」と感じるランキング
独自で行ったアンケートを基にプログラマーの業務を行う中で、辞めたい・辛いと感じる理由をまとめました。
理由1位：残業が常態化している
要件変更やバグの発生など差し込みの仕事が入るため、残業が発生しやすいです。
また、自分の仕事が終わっても、帰れる雰囲気ではなく延々とサービス残業を強いられる職場も見られました。
元プログラマーの声
サービス残業や休日出勤が常態化し、心身が疲労していました。
徹夜で作業することもあり、とにかく体が辛かったです。自分の時間が持てません。
理由2位：納期までに仕事が終わらない
納期までの時間が足らず、プレッシャーを感じる方が多くいらっしゃいました。問題が発生した時はさらに時間に追われるので、肉体・精神ともに負荷が大きいです。
元プログラマーの声
スケジュールから大幅に遅れてしまう事があると、進捗会議で『まだ終わってません。』と報告するのがストレスでした。
問題が発生した場合やシステムを構築できずに時間が足りなくなるなど、納期までのプレッシャーが多く辞めたくなりました。
理由3位：人間関係の悩みが多い
会社の業績が落ち込んでいる時には、社内の雰囲気も悪くなりがちです。人間不信に陥り、仕事を続けるのが困難な方もいました。
元プログラマーの声
会社の雰囲気そのものが悪かったです。良い時もありましたが悪い時のほうが多かったので精神的に辛かったです。
理不尽な扱いを受けました。無理難題を押し付けられ、完成できないと挙句の果てに全責任を負わされました。
仕事のストレスを解消して、辛い気持ちを抑える方法
プログラマーを辞めた方10名へのアンケートを参考に、辞めたいと感じる理由に対する対処法をまとめました。
Q. 残業が多い状態を改善するには？
A. 作業効率を上げる提案をする
各人が使用している効率化ツールを共有し合うなど、自分のまわりから意識を変えていくように働きかけます。
チームの生産性を上げても残業が改善されない場合、業務委託などのアサインも検討するのがおすすめです。
A. 無理せず自分の時間を持つ
フレックス制度などを利用し、時間的なゆとりをつくりましょう。心に余裕ができ、作業効率化の改善案など、クリエイティブな仕事ができます。
Q. 納期のプレッシャーから解放されるには？
A. スキルアップに取り組む
専門書やwebメディアで改善策をインプットし、職場で実践しましょう。職場に適した改善策であれば、業務時間を大幅に改善できる場合があります。
また、外注を利用した方が業務時間を改善できるケースが多いため、プログラミングスキルだけでなく、外注能力のスキルアップに取り組むこともおすすめです。
A. メンタルを鍛える
工夫をしても残業時間が改善されない場合、長時間労働に耐えられるよう体を強くしましょう。定期的に運動すると、体力がつくほか、精神的ストレスも緩和されます。
Q. 人間関係の悩みを改善するには？
A. 仕事上だけの付き合いと割り切る
仕事だけに関わらず、すべてのことにおいて人間関係はつきものです。「仕事上だけの付き合いだ」と割り切ると気持ちが楽になります。
A. 理解を得られるように努める
無理難題なことを押し付けられた場合には、対応不可能なことを懇切丁寧に説明しましょう。理解を得られるまで、証拠などを提示することも必要です。
どうしても辞めたい・辛い気持ちが消せない場合は
自分がやりたいことを洗い出してみる
やりたいことが明確でないと、今後も同じ不満を抱えてしまう可能性があります。自身の目指すキャリアを明確にし、やりたい方向に向かっているのか、自己分析しましょう。
自己分析が1人でできない・うまく行かない場合は、「i3 アカデミー」の無料自己診断がおすすめです。無料診断やキャリアプランナーの無料相談など、お悩みにあった解決方法が必ず見つかります。
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もし仕事を辞めて、転職するならどうしたらいい？
まずは職種を変えるか検討しましょう。決める基準としては年齢が大きく関わってきます。
20代であれば、興味のある業界に飛び込んでも問題ありません。30代以降であれば、これまでの経験を活かせる職種の中で検討がおすすめです。
経験を活かせる次の仕事
Webデザイナー
求められる業務内容は異なるものの、HTML・CSSなどの知識を活かせます。
一般事務
WordやExcelといったソフトウェアを取り扱うので、プログラマーとして日常的に使っていた経験を活かせます。
どこで仕事を探すのがいいの？
仕事を探す方法は大きく3つの方法があります。
| 種類 | 転職サイト | 転職エージェント | 人からの紹介 |
|---|---|---|---|
| 特徴 | サイトに掲載された求人から選び、自分で応募 | キャリアアドバイザーのサポートを受けつつ転職先を探す | 知人や社員の紹介・推薦により選考が始まる |
| メリット | 好きなタイミングで、行きたい企業に応募可能 | 転職先調査などを代行してもらうため、手間がかからない | 書類選考が免除される場合がある |
| デメリット | 求人に応募が殺到し、反応がないことがある | アドバイザーに当たり外れがある | 不採用時に紹介者との関係が悪化する可能性あり |
どの方法を選ぶにせよ、まずは第三者に相談をして客観的な意見を聞いてみることをおすすめします。
みんなはどうしてる？プログラマーの退職・転職状況
プログラマーの離職率に関して、明確なデータは現状存在しません。しかしプログラマー職は一般的に情報通信業界に多いと言われているため、情報通信業界の離職率が参考になるでしょう。
厚生労働省の調査結果では、情報通信業界の離職率は、9.2%です。
残業が多いことや納期のプレッシャーに悩むことなどが一因だと考えられます。あなた以外にも辛い職場を経験し、他の業界・職業へ転職する方が多いようです。
仕事を辞めた人、転職した人の体験談
20代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
その仕事でしか役立たないような仕事内容だったので、将来に不安を感じました。どの職場でも通用する知識を身に付けたかったです。
転職してよかったこと
どの職場でも役立つ知識が得られたことです。簿記や税法は汎用的なスキルなので、市場価値が高まりました。
転職して後悔したこと
独立しづらくなったことです。ソフトウェア開発と比べると、経理は在宅の仕事や業務委託の仕事が少ないです。
20代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
外で体を動かしながら、色々な人と話し、出会いを通して成長したかったからです。また、生まれ育った場所で社会貢献したいという気持ちもありました。
転職してよかったこと
成果が給与に反映されることです。営業成績によって、ボーナス・昇給が変動するため、やりがいがあります。
転職して後悔したこと
労働時間が増えたことです。平均残業時間が月当たり30時間増えました。長く続けるには、日々の健康管理が必須です。
30代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
時短勤務の限界だったからです。出産後は時短勤務で働いていましたが、会社の制度として時短勤務には子どもの年齢に制限があったため、退職を選択しました。
転職してよかったこと
通勤時間が減ったことです。首都圏まで満員電車に乗る必要がなくなりました。勤務先が近所なので徒歩通勤や車通勤です。
転職して後悔したこと
年収が下がったことです。年収は1/3程度に減りました。
30代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
社内SE
残業が多く、うつ病になったからです。土日もなく、夜遅くまで続く作業が原因で、病んでしまいました。
転職してよかったこと
残業時間が減少したことです。社内SEはトラブル時や何かシステムの導入時など以外は残業がありません。
転職して後悔したこと
うつ病が再発したことです。半年ほどは問題なかったものの、仕事上のトラブルで上司がうつ病になり、代わりに自分がプロジェクト責任者に。その結果、数カ月後に自身もうつ病になりました。
40代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
業績低下による業務縮小の影響を受けたからです。会社の早期退職制度を使って会社を辞めました。残っていても将来性を感じませんでした。
転職してよかったこと
自分のペースで仕事ができることです。フリーランスになったことで、気持ち的には身軽です。不安やリスクはありますが、すべて自分の責任なので納得できます。
転職して後悔したこと
孤独を感じることです。会社員でいることのメリットは、同僚がいるので多少の仲間意識はあります。フリーランスは１人なので孤独を感じます。
50代以上の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
納期前の残業が多かったからです。毎日終電まで仕事をし、自分の趣味やリフレッシュする時間もなかなか持てず、疲れ切って退職をしました。
転職してよかったこと
自然と触れ合えて人間らしい生活ができるようになったことです。早朝と夕方の搾乳以外は、昼間の掃除ぐらいです。人間らしいリズムで生活できるようになりました。
転職して後悔したこと
知的な刺激がなくなったことです。素朴な生活ができるのはよいのですが、周囲も農業一色です。知的好奇心を満たすものがなくなりました。
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