【女性勉強会】 あつた ゆか氏 |仕事と家庭の両立を叶える女性経営者のキャリアに密着

キャリアに悩む女性たちが人生のロールモデルを見つけることを目的とした、i3 business academyが主催する女性会員限定の『女性勉強会』。

2023年11月から内容をリニューアルし、“女性マネジメントのプロ”として知られる、川崎 貴子さん(株式会社リントスの代表取締役)と、様々な業界で活躍する女性経営者のスペシャル対談でお届けしています。女性ならではのキャリア形成における悩みや不安を、人生の先輩として一緒に解決に導いていく内容となっています。

好評だった過去の『女性勉強会』の様子をレポートします!


第一回目のゲストは、株式会社すきだよ、代表取締役社長のあつた ゆかさん。

多くの人が悩む“仕事と家庭の両立”の課題に対して「対話」の支援を通じて解決を目指す株式会社すきだよの代表取締役を務めるあつたさんとはどんな経歴の持ち主なのか?現代のパートナーシップに求められていることとは何か?ファシリテーターの川崎さんがオンラインの対談形式であつたさんのキャリアについて話を伺いました。

01 Start up
~起業したきっかけ~

―川崎さんの進行の基、スタートした女性勉強会。冒頭は、あつたさんによるプロフィール紹介と、会社を設立したきっかけについて語ってもらいました。

川崎:あつたさんのキャリア経歴について教えてください。

あつた:はい。私は、高校生の頃からカップルの話を聞くことや、コミュニケーションの領域について学ぶことが好きだったので、青山学院大学在学中にアメリカでカップル間のコミュニケーションについて研究をしました。卒業後は、サイボウズ株式会社に入社し、マーケティングやテレビCMなどの施策を担当していました。サイボウズ株式会社は副業がOKな企業だったので、社会人1年目からライティング・マーケティングの副業をしていました。

川崎:そこから起業の道に進んだきっかけは何ですか?

あつた:起業の道を選ぶことになったきっかけは、私自身の結婚でした。2018年に結婚したのですが、当時のウェディングプランナーから言われた“結婚式が一番幸せな日ですから...”という言葉に私は衝撃を受けました。なぜ今後幸せが下がっていくと決めつけられなければいけないんだ!と思いました。他の人からも“子供ができたら仲が悪くなるよ”“結婚なんて墓場だよ”など結婚に対してマイナスな言葉をかけられました。

でも、実際に調べてみると意地悪で言っているわけではないとすぐに分かりました。日本では2分半に1組の夫婦が離婚している、夫婦の6割が産後に仲が悪くなる“産後クライシス”を経験しているという衝撃のデータが出てきました。このデータだけでも、パートナーと良好な関係を維持し続けることが難しいという社会課題が見えてきました。

日本には出逢うためのアプリは多く普及していますが、カップルが付き合った後の関係を支えるサービスは少ないと思い、パートナーとの関係を良好にするサービスの立ち上げを決めました。

02 Service
株式会社すきだよのサービスに込めた思い

ー次にあつたさんは、株式会社すきだよで展開しているサービスについて教えてくれました。

あつた:サービスを立ち上げるにあたり「なぜ大切な人との関係性を維持するのが難しいのか」という点について調べると、“大切だからこそ子供やお金などの大事な話を切り出すのが怖い““男女でライフイベントに関する解像度や知識に差がある““日本では夫婦間のことを外部に相談する文化がない“など本当に様々な背景が見えてきました。

そこで考えたのが、20~30代のライフイベントの悩みに特化し、双方納得のいく家庭運営やキャリア形成のサポートを行う『ふたり会議』というLINEで使えるアプリです。

川崎:ほんとに素敵なサービスですよね。実際に私が運営するサロンにも『ふたり会議』を使って結婚したカップルがいました。最近のカップルは、全体の約40%がマッチングアプリを通して出逢っているということもあって、バックグラウンドや価値観が全然違う人と出逢うことがほとんどです。だからこそ、直接聞きにくいことを確認したり、すり合わせができたりするアプリってとても貴重だと思います。

あつた:使っていただいて嬉しいです。具体的に『ふたり会議』には、大きく分けて①関係性の土台作り、②価値観のすり合わせ、③価値観のすり合わせ、④相談できるの4つの機能があります。SNSの口コミが広がり、広告なしで4万人以上の方にLINE登録をしていただいています。

使い方としては、川崎さんも仰っていたように、既に夫婦として暮らしているパートナーの関係維持だけでなく、結婚前のカップルや同棲を考えているカップルの事前の価値観・考え方のすり合わせにも多く活用されています。

①関係性の土台作り
カップルで毎週質問に回答。知らなかった一面の発見やポジティブな会話を創出し、良好な関係の土台を作る

②価値観のすり合わせ
価値やお金、育休や実家との付き合いなど、口頭では切り出しにくい大事な価値観のすり合わせをサポート

③一緒に学ぶ
カップルで一緒に結婚出産やお金に関する知識を学び、ライフイベントを乗り越えるサポート

④相談できる ※2024年5月実装予定
ふたりだけで解決が難しい場合は、専門家にチャット相談が可能  

03 Question
川崎さんからあつたさんへ質問

―次に、川崎さんからあつたさんへこれまでのキャリアの築き方や今後のビジョンについての質問がいくつかされました。

川崎:あつたさんが起業する上で一番大変だったことは何ですか?

あつた:そうですね。会社勤めの時とは違い、全てを自分一人でやらなければいけないのがすごく大変な経験でした。会社員時代は仕事が分業されているので、私だったらマーケティングだけすればいいというような雇用形態でした。ですが、起業するとなると会社を設立するための法人登記や、経理の仕事、Webサービスを作る為の開発ディレクションなど、とにかく今までやったことがない仕事をしなければならない壁にぶつかりました。

でも、この状況だったからこそ、自分ができることの幅を確実に広げることができたと思っているので、大変ながらも楽しんでやっていたなと思います。

川崎:起業した仲間として気持ち分かります。あつたさんと言えば、“趣味が夫“というほど旦那さんともとても仲がいい印象ですが、仕事とプライベートを両立させるためにどのような工夫をしているのか教えてください。

あつた:話し合いの面と家庭的な面とポイントは2つあると思っています。我が家は、仕事が忙しい夫婦なので、普段からお互いにキャリアの話をすることを意識しています。仕事と家庭の両立が上手くいっているカップルは、お互いに職場の同僚や上司の名前、状況を把握している方が多い傾向にあると思います。我が家もそんな感じで、仕事や職場の話を日頃からするようにしています。そうすることで、仕事の急な対応が入った時も、相手からの理解が得られ応援もしてくれます。


家庭的な面でいうと、やらないことを決めています。最初から、できないこと、気を抜くところを少しづつ相手に伝えて期待値の調整をしておくことが大切です。見栄を張らずに自己開示することで、結果的にいい方向に向かうので、正直に自分の得意不得意も伝えることを意識して欲しいなと思います。

川崎:なるほど。それがプライベートも充実させる秘訣ですね。最後の質問です。10年後のご自身はどんな存在になりたいですか?

あつた:そうですね。プライベート面では、引き続き夫婦円満を毎年更新し続けたいと思っています。

仕事では、家族や結婚に関する社会課題に貢献していたいと考えています。パートナーと話し合いがうまくいかないという悩みから、同性婚や夫婦別姓などの大きな社会課題に対してもアプローチをしていきたいです。そして、幸せな結婚生活を送れる方が、今の10倍、100倍に増えている素敵な世界を目指したいです。


会社経営の視点でいうと、スキルのある方、幸せの領域に携わりたいという方々を増やしながら会社をさらに大きくしていきたいと考えています。会社を成長させるには、社長である私自身も意思決定力の質を高めてゴールを掲げ続ける人間に変化していきたいと思っています。


20代での起業にあたり、楽しいことばかりではなく、たくさんの困難に直面してきたあつたさん。幸せなパートナーを世の中に増やすことで、様々な社会課題の解決に貢献していきたいという、あつたさんの温かい思いを感じることのできるお話でした。

スペシャル対談の後半では、20代・30代女性の参加者からの質問コーナーが設けられ、一人ひとりの質問に対してに丁寧に答えているあつたさんの姿勢が印象的でした。

今後も、対話の支援を通じて、家族やパートナーシップに関する社会課題の解決を目指す、株式会社すきだよとあつたゆかさんの活躍から目が離せません。

toyoshima

インタビュアー 兼 ライター

株式会社パーソナルナビ メディア事業部。
四年制大学の教育学部を卒業後、都内小学校に勤務。
退職後は教育者の経験を活かし、20代~30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。

会社概要

【会社名】
株式会社すきだよ

【事業内容】
・家族・パートナーシップに関する社会課題を解決する事業
・企業、自治体における講演・研修・イベント企画・マーケティング支援

【代表氏名】 
あつた ゆか

【代表経歴】
株式会社すきだよ代表取締役。「共働きのすごい対話術」著者。
家族・パートナーシップに関する社会課題を解決し、
主に夫婦間コミュニケーションに着目した事業を行なっている。
共働き夫婦の対話支援アプリ「ふたり会議」を運営するほか、
企業・自治体向けに共働きでのキャリア形成や両立支援セミナーも提供。
TBS・フジテレビ・アベマTVほか、日経ウーマン・日経新聞などメディア掲載多数。

【本社所在地】
東京都豊島区池袋3-34-7


【企業HP】
https://sukidayo.co.jp/

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