この記事は転勤の多さやマルチタスクに悩むプラントエンジニア向けに辛い職場環境の改善方法をまとめています。この記事を読むことで、今の職場に残るべきか、転職を検討するべきかが判断できるようになります。
監修者 | 経歴 |
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豊島 | 株式会社パーソナルナビ メディア事業部。 キャリアアップメディア『THE CAREER』 のインタビュアー兼ライター。 四年制大学の教育学部を卒業後、 都内公立小学校に勤務。 退職後は教育者の経験を活かし、 20代~30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。 |
プラントエンジニアを「辞めたい」「辛い」と感じるランキング
独自で行ったアンケートを基にプラントエンジニアの業務を行う中で、辞めたい・辛いと感じる理由をまとめました。
理由1位:遠方への転勤・出張が多い
プラントエンジニアは勤務地が不特定のことが多く、特に施工管理部門では長期的な出張や数年単位の赴任も頻繁にあります。
家庭を持つ方は、家族を残し単身赴任を定期的に繰り返す生活を送るケースもあるようです。独身の方も、定住できない生活やプライベートでの人間関係が希薄になりやすいことに悩む方が多くいます。
元プラントエンジニアの声
発電プラント
のエンジニア
仕事の受注の兼ね合いもあり、全国を転々とすることが多かったです。1年のうち3分の2は自宅を空けることが普通でした。
火力プラント
のエンジニア
単身赴任は過去にも経験していたものの、最後の転勤は期間が不明の赴任でした。自宅に戻る目途がつかないことにストレスを感じました。
理由2位: 労働時間が長い
プラント業界は納期が厳しく、設計部門では予定の工程期日に間に合わせるため日々の残業が常態化している職場が多く存在します。納期前は徹夜で作業を行うこともあります。
また施工管理部門では、工場が稼働していない時間に行う業務が多く、休日出勤が多い傾向にあります。お盆休みや年末年始休暇などの連休に出勤することも珍しくありません。
元プラントエンジニアの声
プラント
のエンジニア
2か月に1度、巡回がありました。トラブルを発見すると2~3日は徹夜で対応する時もあり、本当に辞めたいと感じていました。
プラント
のエンジニア
労働時間が極端に長く、毎日12時間以上働くこともザラにありました。また接待や業務外の仕事を任され、体力的に限界でした。
理由3位:業務範囲が広くタスクが多い
電気、化学、土木など様々な専門知識が必要です。プラントの種類に関わらず、様々な機器の扱いを求められます。
現場の確認のみならず、機器ごとの仕様書や受領書の作成、図面確認など業務内容は多岐にわたります。マルチタスクに日々追われる環境で、精神的ストレスを感じる方も多いようです。
元プラントエンジニアの声
化学プラント
のエンジニア
仕事中は上司からの細かなチェックがありました。少しでもミスすると、厳しい指導があるため、緊張感が常にありました。
プラント
のエンジニア
不特定多数の人との調整に時間を取られ、タスクの消化にストレスを感じていました。
仕事のストレスを解消して、辛い気持ちを抑える方法
プラントエンジニアを辞めた方10名へのアンケートを参考に、辞めたいと感じる理由に対する対処法をまとめました。
Q. 転勤に対するストレスを軽減するには?
A. 目標を明確にする。
まずは自分が今後どのような業務に携わりたいのかを考えましょう。自分のキャリアゴールを定めることで、転勤や長期赴任などの今までストレスに感じていた環境も通過地点としてプラスに捉えることができます。
また目標が明確であれば、それ対する最短ルートでの昇格など計画が立てやすくなります。
A. 人との出会いを大切にする。
転勤・出張による環境の変化はプラントエンジニアとして活躍する上で、避けられない条件です。職場や転居地での新しい出会いに目を向けてみましょう。
様々な人と出会えるチャンスがある、と転勤・出張を前向きに捉えることで、仕事に対してのモチベーションも上がります。それでもストレスを感じ、転勤・出張を避けたい場合は条件を絞って転職することをお勧めします。
Q. 残業を少なくするには?
A. 仕事がはやい先輩の真似をする。
先輩の動きを観察し、仕事が早い秘密を見つけましょう。作業の順番や毎朝のスケジュール管理など細かなことでも、作業効率アップにつながることがあります。積極的にアドバイスをもらう姿勢も大切です。
A. 知識を増やす。
電気、化学、土木など様々な領域の専門知識が必要とされる職種です。必要最低限の知識でなんとかまかなおうとすると、自分の判断に自信が持てず作業効率が落ちてしまいます。
本を月に1冊ずつ読む、業務に関連する資格を今年中に取得する、など目標を持って勉強する習慣をつけましょう。身についた知識を活かし業務にあたると、今までよりもスムーズに作業が進みます。
Q. 幅広い業務を円滑にこなすには?
A. 職場で良好な人間関係を築く。
マルチタスクに伴い各方面で多くの職員との連携が必要になります。日頃から、同僚や上司とのコミュニケーションを大切にすることで連携がスムーズになります。
人脈があれば、トラブル発生時に思わぬ解決につながることもあります。挨拶はもちろんのこと、日頃から会話を交わし相手をよく知ろうと努力しましょう。
どうしても辞めたい・辛い気持ちが消せない場合は
自分がやりたいことを洗い出してみる
やりたいことが明確でないと、今後も同じ不満を抱えてしまう可能性があります。自身の目指すキャリアを明確にし、やりたい方向に向かっているのか、自己分析しましょう。
自己分析が1人でできない・うまく行かない場合は、「i3 アカデミー」の無料自己診断がおすすめです。無料診断やキャリアプランナーの無料相談など、お悩みにあった解決方法が必ず見つかります。
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もし仕事を辞めて、転職するならどうしたらいい?
まずは職種を変えるか検討しましょう。決める基準としては年齢が大きく関わってきます。
20代であれば、興味のある業界に飛び込んでも問題ありません。30代以降であれば、これまでの経験を活かせる職種の中で検討がおすすめです。
経験を活かせる次の職種
営業職
プラントエンジニアで培った対応力とコミュニケーション力を活かして、新規顧客獲得が見込めます。また営業職は成果報酬もあり、成績によっては収入アップにつながります。
建設業の現場監督
電気系の工場に勤めていれば、一級電気工事施工管理技士がアピールポイントになります。これまでの管理業務と同じく、建設現場ではマネジメント力が求められるので馴染みやすい転職先です。
どこで仕事を探すのがいいの?
仕事を探す方法は大きく3つの方法があります。
種類 | 転職サイト | 転職エージェント | 人からの紹介 |
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特徴 | サイトに掲載された求人から選び、自分で応募 | キャリアアドバイザーのサポートを受けつつ転職先を探す | 知人や社員の紹介・推薦により選考が始まる |
メリット | 好きなタイミングで、行きたい企業に応募可能 | 転職先調査などを代行してもらうため、手間がかからない | 書類選考が免除される場合がある |
デメリット | 求人に応募が殺到し、反応がないことがある | アドバイザーに当たり外れがある | 不採用時に紹介者との関係が悪化する可能性あり |
どの方法を選ぶにせよ、まずは第三者に相談をして客観的な意見を聞いてみることをおすすめします。
みんなはどうしてる?プラントエンジニアの退職・転職状況
プラントエンジニアの離職率に関して、明確なデータは現状存在しません。しかし、プラントエンジニアは学術研究、専門・技術サービス業に分類されるため、学術研究、専門・技術サービス業の離職率が参考になるでしょう。
厚生労働省の令和2年の調査結果では、学術研究、専門・技術サービス業の離職率は10.3%です。
頻繁な転勤によりプライベートの確保が難しいことや、残業が多いことが一因だと考えられます。あなた以外にも辛い職場を経験し、他の業界・職業へ転職する方が多いようです。
仕事を辞めた人、転職した人の体験談
20代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
上司からのパワハラが原因で、転職を決めました。元々教育関係の職に興味があったので、業界を調べて自分でもなれる職種を見つけました。
転職してよかったこと
今は上司とのやりとりはZoomを用いて行っています。そのため、直接怒られることはほとんどなく、人間関係に悩むこともなくなりました。
転職して後悔したこと
残念ながら年収は少し下がってしまいました。ただ、今は仕事に行くのが楽しいので転職に後悔はありません。
20代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
の製造・管理職
前職では毎日残業が続き、休日出勤もありました。労働時間を短くできればと、工場関連の職種へ転職しました。
転職してよかったこと
ワークライフバランスが明確になり、労働時間が短くなりました。ストレスを溜め込まずに仕事に打ち込めるようになりました。
転職して後悔したこと
スキルアップが見込めないと感じています。たまに、以前の激務が懐かしいと感じることもあります。
30代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
子供が産まれた後も遠方への長期出張が続いたため転職を決意しました。働く曜日を自分で決めれる職種を選びました。
転職してよかったこと
プライベートの時間が確保できるようになりました。 会社全体で労働時間の改善を図っているため、残業もほとんどありません。
転職して後悔したこと
給料として見合ってたかどうかは別として、プラントエンジニアの仕事では達成感がありました。以前の自分を思い出して、少し寂しい気持ちになります。
40代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
の技術職
前職では、土日祝はトラブル対応やメンテナンスなどで出勤していました。休日出勤が多い割に、見合った給与が貰えませんでした。
転職してよかったこと
職場の雰囲気が良くなり、同僚とのトラブルがなくなりました。今は人間関係にストレスを抱えず、働くことができています。
転職して後悔したこと
前職の食品関連とは全く異なる業界のため、転職後はかなり勉強が必要でした。
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