この記事は、クライアントとの意見の不一致や人手不足による負担の大きさに悩むWEBデザイナー向けに辛い職場環境の改善方法をまとめています。この記事を読むことで、今の職場に残るべきか、転職を検討するべきかが判断できるようになります。
監修者 | 経歴 |
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豊島 | 株式会社パーソナルナビ メディア事業部。 キャリアアップメディア『THE CAREER』 のインタビュアー兼ライター。 四年制大学の教育学部を卒業後、 都内公立小学校に勤務。 退職後は教育者の経験を活かし、 20代~30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。 |
WEBデザイナーを「辞めたい」「辛い」と感じるランキング
独自で行ったアンケートを基にWEBデザイナーの業務を行う中で、辞めたい・辛いと感じる理由をまとめました。
理由1位:人手不足の常態化
クリエイティブ職は人気が高まっている一方で、人の入れ替わりが激しい業界でもあります。人が足りない中で、プロジェクトを進めると一人ひとりの負担が大きくなります。
またフロントエンジニア・デザイナー職にとって、納品は一つの業務ゴールです。打ち合わせやデザインの修正で、納期ギリギリになってしまうことも少なくありません。納期のストレスが人手不足と重なると、転職を考えるきっかけになるようです。
元WEBデザイナーの声
ベンチャー企業
WEBデザイナー
とにかく注文数が多く、人手不足のデザイン会社でした。残業や持ち帰りの仕事が多くプライベートの時間が取れず、精神的に辛かったです。
広告代理店
WEBデザイナー
期限厳守で残業をする日がほとんどで夜11時頃に帰宅するのが当たり前でした。WEBデザイナーの人数が少なく、負担が大きかったです。
理由2位: 顧客との意見の不一致
他社からの依頼では、依頼元の意見が「絶対」です。いくら時代に合ったデザインやセンスの良い配色をしようと、クライアントが気に入らなければ修正が必要になります。
WEBデザイナーとして専門的な知識やデザインの流行を積極的に取り組んでいる方ほど、自分の作成した物にこだわりがあるため、クライアントとの意見の衝突にストレスを抱えてしまうようです。
元WEBデザイナーの声
大手IT企業
WEBデザイナー
自分の意思とは真逆の内容物のデザイン依頼は辛かったです。言われた通りにデザインしなければいけないので、モヤモヤしました。
広告代理店
WEBデザイナー
クライアントからの修正依頼の中でも、センスがないと感じる指摘内容もありました。そういう時は、正直直したくないと感じました。
理由3位:将来が見据えられない職場環境
スタートアップ企業で多いのが、その職場で10年後・20年後にキャリアアップできる未来が想像できないという漠然とした不安です。大企業と違い「安定」を感じにくい職場環境を変えたいと転職する方も多いようです。
また複数の事業を取り扱う企業の場合、WEBデザインの業務以外も任されるため、自分のやりたい仕事に集中できない事に悩む方も少なくありません。
元WEBデザイナーの声
探偵事務所運営WEBデザイナー
新規事業として出来たウェブ制作会社でしたが、ウェブデザイナーらしい仕事がなかなか回ってきませんでした。
ベンチャー企業
WEBデザイナー
WEBデザイン業務に加え営業フォローなどの割合も多く、本業に専念できない環境でした。ベンチャー企業でボーナスもなかったため将来が不安でした。
仕事のストレスを解消して、辛い気持ちを抑える方法
WEBデザイナーを辞めた方10名へのアンケートを参考に、辞めたいと感じる理由に対する対処法をまとめました。
Q. 担当業務の負担を減らすには?
A. 人員補充の相談をする。
残業を繰り返して納期に間に合わせることで、上司からは「この人数体制でも回していける。」という誤解を与えてしまう可能性があります。チーム内で業務量が多いと感じる場合は、新規案件の受注をストップしてもらう、もしくは新規採用をしてもらうよう促しましょう。
A. 業務を効率的に進める。
すぐに人員不足を解消することは難しいため、まずは自分でできる範囲の業務の効率化を図りましょう。定例ミーティング用の資料はフォーマットを準備する等、可能なマニュアル化を進めることで日々のルーティーン業務にかかる時間が短縮できます。
また実施したマニュアル化の内容はWordなどでまとめておくと、人員補充の際の引き継ぎ資料としても役立ちます。
Q. 顧客にモヤモヤしないためには?
A. ビジネスとして割り切る。
仕事上の依頼はクライアントの意向に沿うことが大前提であることを忘れてはいけません。自分の好きなデザインを好きなように作れるのは、全て任せられた場合もしくは個人の趣味の場合です。
いちいちクライアントとの意見の違いに霹靂とせず、「そういう意見もあるんだ」とマーケティング材料としてポジティブに受け止めることがおすすめです。
A. 打ち合わせ資料を作成する。
デザインに疎い相手の場合は、自分の思っているデザインを言語化できないことも多いため、相手の嗜好を探るために参考資料を提示して話しましょう。スタート時にお互いのイメージのすり合わせができていると、修正の回数も少なく抑えることができストレスも軽減できます。
Q. 将来のキャリアを明るくするには?
A. デザインスキルを磨く。
現在の職場が好ましくない場合も、WEBデザイナーとしての技術を伸ばすことで別の場所で将来スキルを活かすことができます。フロントエンジニアの技術もあわせて身につけることができれば、業務の幅も広がります。
職場がダブルワークOKの場合は、週末に個人としてデザインの依頼を受けることをお勧めします。フリーランスとしてのキャリア形成の道が開けるかもしれません。
どうしても辞めたい・辛い気持ちが消せない場合は
自分がやりたいことを洗い出してみる
やりたいことが明確でないと、今後も同じ不満を抱えてしまう可能性があります。自身の目指すキャリアを明確にし、やりたい方向に向かっているのか、自己分析しましょう。
自己分析が1人でできない・うまく行かない場合は、「i3 アカデミー」の無料自己診断がおすすめです。無料診断やキャリアプランナーの無料相談など、お悩みにあった解決方法が必ず見つかります。
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もし仕事を辞めて、転職するならどうしたらいい?
まずは職種を変えるか検討しましょう。決める基準としては年齢が大きく関わってきます。
20代であれば、興味のある業界に飛び込んでも問題ありません。30代以降であれば、これまでの経験を活かせる職種の中で検討がおすすめです。
経験を活かせる次の職種
SNS広報
デザイン力を活かしてSNS運用をすることができます。一般的にユーザーから好まれるデザイン傾向なども知識としてあるため、より効果的な広報活動が可能です。
WEBマーケター
WEB関連のデータは打合せの度に議題に上がるため、大まかな知識はついています。分析力に自信がある方におすすめの転職先です。
どこで仕事を探すのがいいの?
仕事を探す方法は大きく3つの方法があります。
種類 | 転職サイト | 転職エージェント | 人からの紹介 |
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特徴 | サイトに掲載された求人から選び、自分で応募 | キャリアアドバイザーのサポートを受けつつ転職先を探す | 知人や社員の紹介・推薦により選考が始まる |
メリット | 好きなタイミングで、行きたい企業に応募可能 | 転職先調査などを代行してもらうため、手間がかからない | 書類選考が免除される場合がある |
デメリット | 求人に応募が殺到し、反応がないことがある | アドバイザーに当たり外れがある | 不採用時に紹介者との関係が悪化する可能性あり |
どの方法を選ぶにせよ、まずは第三者に相談をして客観的な意見を聞いてみることをおすすめします。
みんなはどうしてる?WEBデザイナーの退職・転職状況
WEBデザイナーの離職率に関して、明確なデータは現状存在しません。しかし、WEBデザイナーは学術研究、専門・技術サービス業に分類されるため、学術研究、専門・技術サービス業の離職率が参考になるでしょう。
厚生労働省の令和2年の調査結果では、学術研究、専門・技術サービス業の離職率は10.3%です。
クライアントとの意見の不一致や人手不足による負担の大きさが一因だと考えられます。あなた以外にも辛い職場を経験し、他の業界・職業へ転職する方が多いようです。
仕事を辞めた人、転職した人の体験談
20代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
ショップ
WEBデザイナー
下積みのような仕事以外もらえなかったので、ステップアップが見込めないと思いました。クリエイティブな職は続けたかったため、現職を選択しました。
転職してよかったこと
仕事を任せてもらえるようになりました。また、シーズンごとに扱うものが変わっていくことも自分にとってはよかったと思います。
転職して後悔したこと
パソコン上で完結できないので、深夜まで作業をして自分で商品を届けに行くこともよくあり、納期のプレッシャーをより感じます。
20代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
WEBデザイナー
休みたいと思っても締め切りのプレッシャーに追われ休むこともできませんでした。プライベートな時間を取りやすい職に転職しました。
転職してよかったこと
基本自社の商品に関するデザインのみで、締め切りに追われることが少ないです。余裕をもって仕事ができるので、納得のいく制作ができます。
転職して後悔したこと
年収が下がってしまいました。今後の生活のことも考えると、昇給の交渉や副業をすることも考えています。
30代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
WEBデザイナー
決められた仕事を納期までにダラダラ続けていくことが当たり前になっていました。チャレンジすることができない環境を変えたいと思い転職しました。
転職してよかったこと
ハイレベルでかなり忙しい仕事ということもあり年収がグッと上がりました。チャレンジできる環境にも満足しています。
転職して後悔したこと
責任あるポジションのため、残業が多くなってしまいました。もう少し余裕が欲しいと感じることがあります。
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