この記事では、ビジネスシーンでは欠かせない正しい言葉遣いや、挨拶、立ち居振る舞いなど「社会人はできて当たり前!」とされる基本的なビジネスマナーについて解説しています。ビジネスマナーを習得していないと知らぬ間に損をしてしまっていることも!?
ビジネスマナーとは
そもそもビジネスマナーとは
「ビジネスマナー」とは、社会人が企業で働く上で必要とされるマナーの総称のこと。
日本の人事部から引用
一言でビジネスマナーといっても、カバーする領域は幅広く、身だしなみや服装、挨拶・言葉遣い・名刺の渡し方といった社会人としての最低限のマナーから、電話対応・ビジネス文書の作成など、仕事をする上で習得しておくべきビジネススキル、職場の人間関係を円滑に進めるためのルール、対顧客におけるコミュニケーションスキル、冠婚葬祭や接待時のマナーなど、多岐に及びます。
ビジネスマナーは「社会人の必須スキル」といっても過言ではありません。
最近では、新卒の新入社員や派遣社員を対象に「ビジネスマナー研修」を導入している企業が多く見受けられます。このことからもビジネスマナーの習得が重要視されていることが分かります。
ビジネスマナーの必要性
ビジネスマナーは「会社から言われたから覚えるもの」と捉えている方は少くなくないと思います。
ビジネスマナーはなぜ社会に出ると必要なのか、具体的な必要性についていくつか挙げてみましょう!
★相手からの信頼性の向上
ビジネスマナーを守ることで、自分自身や会社の信頼性を高めることに繋がります。良識的な振る舞いが自然とできることによって、社内外の人々とのコミュニケーションが円滑化され、相手からの信頼を得やすくなります。
★社会人としてのスキルアップ
仕事の成果を上げるためにもビジネスマナーの習得は欠かせません。ビジネスマナーを習得することで「質の良い人間関係の構築」や「仕事の効率性アップ」などのスキル向上に繋がるため、結果的に他の人よりも優れた業績を残せる可能性が高くなります。
★ビジネスチャンスの拡大
ビジネスマナーを徹底することで相手にプロフェッショナルな印象を与えることができます。仕事の正確さや律儀な姿勢は好感を生み、上司から大きな仕事を任されたり、取引先と新たな契約に結び付いたりといったチャンスも狙えます。
このようにビジネスマナーを習得することで、自分自身の価値や評価の向上だけでなく、会社のイメージアップも期待することができます。社員一人一人の立ち居振る舞いや発言が会社の印象を大きく左右することも大いに考えられます。
ビジネスマナーの徹底は、直接的に自分のキャリアを積み上げることに繋がるので、「常に誰かから見られている」という意識でプロフェッショナルな姿勢で仕事に取り組みましょう!
国によってビジネスマナーは異なる
国際的に見ると日本のビジネスマナーは少し堅苦しい印象を受けるかもしれません。
海外でのコミュニケーションはビジネスシーンにおいても、日本に比べるとよりカジュアルでフレキシブルな雰囲気があります。
文化や業種によってビジネスマナーや働き方のスタイルは異なります。TPOを考え、その場の環境・状況に合った立ち居振る舞いをすることを心がけましょう!
ビジネスの基本マナー5選
一言で「ビジネスマナー」といっても広い領域を指します。全てを一度に覚えるのは頭がパンクしてしまうと思うので、まずは社会人として最低限習得しておくべき基本マナー5選をご紹介します!
笑顔で挨拶
挨拶は社会人の基本です。またその表情も明るいものであれば、相手やその場に対してよりポジティブな印象や信頼感を与えることができます。笑顔の人に対してはコミュニケーションを取りやすいため関係性をより深めるきっかけにも繋がります。
正しい言葉遣い
正しい言葉遣いは、相手に対する配慮を表し、職場や社交の場での円滑なコミュニケーションを支える役割があります。特にビジネスシーンにおけるコミュニケーションでは、誤った表現を使い続けると相手に不信感を抱かせてしまう可能性があるため、より慎重な言葉選びが求められます。
清潔感のある身だしなみ
清潔感のある身だしなみは、第一印象を左右する重要な要素の一つです。整髪や衣服、爪の手入れまできちんと気を遣うことによって、相手との良好な距離感や関係性を築くことにも繋がります。自分をブランディングするつもりで、見た目に対する意識も上げていきましょう!
時間と期日の厳守
時間と約束を守る行動は、ビジネスシーンだけでなく日常生活の中でも信用と責任感を示すために重要視されるポイントです。遅刻癖やギリギリを攻めたスケジュール管理が慢性化している方は要注意です。ミスが重なってしまうと、自分の信頼を損なうだけでなく、会社全体のイメージダウンにも直結してしまいます。普段から余裕をもった行動・計画を心がけましょう!
報・連・相の徹底
「報・連・相」ができるかできないかで会社からの評価は大きく変わります。この3つを徹底することによりチームワークが向上し、個と組織の成功に繋がります。仕事で発生した問題や進捗状況を適切なタイミングで報告し、連絡を入れることを怠らず、分からないことは積極的に相談する姿勢徹底しましょう。
すぐに使えるビジネスマナー
言葉遣い
ビジネスの場面では、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」を話す相手によって正しく使い分ける必要があります。
【丁寧語】
・正しく丁寧な態度を示す。一般的なコミュニケーションにおいても利用する。
【尊敬語】
・相手がする行動に対して使用し、相手に対して敬意を示す。
【謙譲語】
・自分の動作に使用し、動作を受ける相手に敬意を示す。
例 | 丁寧語 | 尊敬語 | 謙譲語 |
行く | 行きます | いらっしゃる | 伺う/参る |
する | します | なさる/される | させていただく |
見る | 見ます | ご覧になる | 拝見する |
言う | 言います | おっしゃる | 申し上げる |
間違えた言葉遣いをしていると、相手に違和感や不信感を与える可能性があります。社外の人であれば、年齢や立場関係なく敬語を使うのがマナーです。二重敬語に気をつけながら正しい言葉遣いを心がけましょう。
🔶基本のチェックリスト
☑一人称は「わたし」か「わたくし」と言う。
☑口頭では「御社」、書面では「貴社」と使い分ける。
☑依頼するときなどはクッション言葉*を利用する。
☑社外の人に対して自社の上司に敬語は使わない。
*クッション言葉
例:恐れ入りますが~/お忙しい中恐縮ですが~/お手数をおかけいたしますが~
名刺交換
社会人になって多くの方が経験するのが名刺交換。はじめの大事な挨拶の場面であり第一印象にも関わるのでしっかりと正しい方法を覚えておきましょう!
【手順】
1.名刺の準備
ポケットや財布から名刺を直接出すことは失礼とされています。必ず名刺入れを用意して、すぐに相手に渡せるよう準備をしましょう。名刺交換は立って行うのが基本です。着座している場合でも、名刺を渡す時は席から立ち、机の脇に移動して渡します。状況的に移動することが難しい場合は、「机の上からすみません」と一言添えると印象が良いでしょう。
2.名刺の受け渡し
名刺を相手に渡す際に、必ず自己紹介をします。所属会社名/役職/名前を渡す相手の目を見て伝え、最後に軽く一礼をします。名前は苗字のみでなくフルネームで伝えましょう。
例:「株式会社○○○○の□□を務めております、△△△△と申します。よろしくお願いいたします。」
相手の名刺を受け取る場合は「頂戴いたします。」と一言添えて両手で受け取ります。
3.名刺をしまう
名刺を受け取ってからすぐにしまうのはマナー違反とされています。受け取った名刺は名刺入れの上に乗せる形で自分から見て左側に置きましょう。(複数交換した場合は横に並べましょう。)
基本的に名刺は打ち合わせや商談が終わった時、相手が名刺をしまうタイミングに合わせてしまいます。
名刺の受け渡しにはいくつか押さえておくべきマナーがあります。いざというときに混乱しないように確認しておきましょう!
・名刺交換は立って行う
着座している場合でも、名刺を渡す時は席から立ち、机の脇に移動して渡します。状況的に移 動することが難しい場合は、「机の上からすみません」と一言添えると印象が良いでしょう。
・両手で行い、胸の位置で渡す
同時のタイミングで交換になった場合は、左手を自分の名刺から離し相手の名刺を受け取ります。相手も自分の名刺を受け取っていることを確認したら、右手も相手の名刺に添え両手で受け取ります。
・目下の人(訪問者側)から名刺を差し出す
基本的には立場がしたの者から名乗り、名刺を差し出します。訪問者である場合は、立場に関係なく自分から差し出しましょう。相手も同時に差し出してきた場合は、相手よりも低い位置で渡すのがマナーです。
・複数交換の場合は立場が上の人から渡す
その場の複数の人と名刺交換をする場合は、必ず立場が上の人から渡すようにしましょう。
・名刺は切らさない
渡す名刺が足りずに交換できなかったということがないように、少なくなったと気づいたタイミングで補充することを心がけましょう。
電話応対
社会人になってから意外と覚えておかないと恥ずかしいのが電話対応のルール。相手の表情が見えない分緊張してしまうという方も少なくないのではないでしょうか。仕事上で電話を掛けるとき、受けるときのポイントをご紹介します。
🔶電話をかけるとき
電話をかけるタイミングを考える
▶できるだけ相手に迷惑のない時間や曜日にかけることを意識しましょう。忙しい時間帯や相手の休日にかけてしまうと印象を下げてしまう可能性があります。
自分の社名と名前をはっきりと名乗る
▶「お忙しいところ失礼します。」「いつもお世話になっております。」などの挨拶の言葉を述べたあとに、速やかに自分の社名と名前を伝えましょう。ここでのポイントは相手が聞き返す手間を省くためにはっきりと聞き取りやすいように話すことです。
話したい担当者に要件を伝えて繋いでもらう
▶電話を掛けた先が担当者に直接繋がる番号ではない場合、「○○○の件でお電話させていただきました。担当の△△△△さんはいらっしゃいますか。」と要件を伝え、担当者につないでもらうよう依頼しましょう。
担当者が不在の場合は自分からかけ直す
▶担当者が不在だった場合は、相手の戻る時間やお手すきになる時間帯を確認し、改めてかけ直す旨を伝えます。急ぎの要件でやむを得ない場合は、電話口の方に軽く要件を伝え、折り返しの電話を依頼しましょう。
🔶電話を受けるとき
3コール以内に電話を取る
▶受話器を取る目安は3コール以内とされています。3コール以内で電話を取ることができても相手に対しては「お待たせいたしました。」などの一言を添えるとより印象が良くなります。
相手の社名と名前を復唱して確認する
▶相手が名乗った社名と名前を復唱することで、たとえ間違っていてもその場で訂正してもらうことができます。取り次ぐ担当者にも正確に伝えることができます。
要件を確認して速やかに担当者に取り次ぐ
▶担当者の氏名を相手が把握してない場合もあるため、どこに取り次ぐべきかの判断のためにも要件を確認しましょう。別の担当者に取り次ぐ際は保留を押し、相手を待たせすぎないよう30秒以内に取り次ぐことを意識しましょう。
担当者が不在の場合はメモを取る
▶担当者が不在、または手が離せない場合はその旨を伝え、相手の社名/名前/連絡先/要件をメモに控えます。担当者に正確な情報を共有しておくことで、こちらからも折り返しの連絡ができる状況を整えましょう。
まとめ
ビジネスマナーを身につけて自分の価値を上げよう!
ビジネスマナーを身に着けることは、自分自身の価値を上げることにも繋がります。
正しい礼儀作法をマスターするだけで「この人なら信頼できそう」「一緒に仕事がしたい」と相手に思ってもらえる確率が上がるのなら、絶対に覚えて損はないですよね!
ビジネスマナーの定義は多岐に渡るため、今回紹介した以外にも仕事上の基本ルールや応用ルールについても知識を深めてみましょう。
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