この記事は労働時間が長いことや低賃金で悩むネイリスト向けに辛い職場環境の改善方法をまとめています。この記事を読むことで、今の職場に残るべきか、転職を検討するべきかが判断できるようになります。
監修者 | 経歴 |
---|---|
豊島 | 株式会社パーソナルナビ メディア事業部。 キャリアアップメディア『THE CAREER』 のインタビュアー兼ライター。 四年制大学の教育学部を卒業後、 都内公立小学校に勤務。 退職後は教育者の経験を活かし、 20代~30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。 |
ネイリストを「辞めたい」「辛い」と感じるランキング
独自で行ったアンケートを基にネイリストの業務を行う中で、辞めたい・辛いと感じる理由をまとめました。
理由1位:勤務時間が長い
朝早くに出勤して店内清掃や備品補充を行い、夜遅くまでお客様対応と、1日中仕事に追われるケースが多いです。予約状況によっては、休憩もままならないことがあります。
また営業時間後に技術練習やネイルチップ作成を行う必要もあり、プライベートの時間が取れず悩まれる方もいました。
元ネイリストの声
営業時間後に事務処理や新人研修などがあり、22時過ぎの終業でした。規定の8時間勤務を超えることが多く辛かったです。
朝から夜遅くまで営業しているネイルサロンだったので、
朝から夜まで座りっぱなしで身体的にもきつい日々でした。
理由2位: スタッフ間の人間関係のストレスが大きい
指名数や売上金額のノルマがある店舗も多く、オーナーや上司から成績を他のスタッフと比べられる環境のため、妬み・ライバル心から職場の雰囲気が悪化しストレスを感じるケースがあります。
また、女性ばかりの職場環境からいじめや悪口などのトラブルも多々。お客様のみならずスタッフ間のコミュニケーションに気をつかう必要があり、精神的に疲れてしまい退職される方も多いようです。
元ネイリストの声
良いスタッフもいましたが、中には嫌味を言うなど、意地悪なスタッフもいました。人間関係の面が辛かったです。
ネイリスト
ノルマが厳しかったため、スタッフ同士のお客様の取り合いがすごかったです。職場の空気が悪く、精神的にきつかったです。
理由3位:給与が低く将来への不安を感じる
労働時間が長い割に給与が低く、ボーナスも少ない傾向にあります。指名数や売上金額による歩合制を採用している店舗も多く、収入が毎月変動することによる不安を抱える方も多くいます。
またネイリストという職業柄、流行を敏感にキャッチすることが求められるため見た目に気を配る必要があります。メイク・ヘア・ファッションなどでの支出が増えることで収入への不満が高まってしまうようです。
元ネイリストの声
お店のネイリスト
サロン勤務だと業務量は多いのにお給料は安く、自営業の方が手取り額が多いと考えたので転職しました。
生活面で金銭的に足りない部分がありました。職業柄、美容に関する支出などが生活するにあたって負担でした。
仕事のストレスを解消して、辛い気持ちを抑える方法
ネイリストを辞めた方10名へのアンケートを参考に、辞めたいと感じる理由に対する対処法をまとめました。
Q. 労働時間が長い状況を改善するには?
A. 業務の効率化を図る。
特に事務系の処理は、スタッフ間で分担して待機の時間に終わらせることを意識して行いましょう。また、店内清掃や備品補充など終業時間までに済ませる内容を明確にし、同僚と協力して取り組むことで残業時間を短くすることにつながります。
A. マネージャーや店長に相談する。
残業が毎日続く職場の場合、そもそも人手が足りていない可能性が高いです。職場で勤務するスタッフ全員の負担が大きくなっていることから、新規スタッフを採用することやシフト時間の調整の交渉など、意思決定者である店長やマネージャーに意見の場を設けてもらいましょう。
増員などの措置を行なってもらえない場合は、その職場での勤務時間の改善は見込めないので、転職も視野に入れることがおすすめです。
Q. 人間関係の悩みを解消するには?
A. ほどよい距離感を保つ。
同僚とはあくまでも職場の関係性。深く干渉せず、「他人は他人・自分は自分」と割り切って仕事に向き合うことで、同僚との成績や指名数などにプレッシャーを感じず続けることができます。
しかしながら、業務中のコミュニケーションは重要です。うまく連携を取れるように、報連相(報告・連絡・相談)をしっかりと意識することで役割の分担がスムーズに行えます。
Q. リピートのお客様を獲得するためには?
A. 技術力を磨く。
自分の好きな雰囲気のネイルを研究するだけでなく、幅広いデザインに対応できるスキルを身につけることで、新しいお客様層をゲットできる機会に繋がります。施術デザインの中にも自分らしさを入れてみるなどの工夫も大切です。
A. 営業力を学ぶ。
ネイリストとしての自分をいかにアピールできるかという点は“営業力”に通ずる部分があります。リピーターの多い先輩に話を聞いたり、営業力の本を読んだりすることで自分に合ったアピール方法を学びましょう。
また1人のお客様と向き合って1時間〜2時間ほど接客するため、トーク力や気遣いも重要です。接客の中でいかに心地の良い時間を提供できるかが指名数確保やノルマ達成の鍵となります。
どうしても辞めたい・辛い気持ちが消せない場合は
自分がやりたいことを洗い出してみる
やりたいことが明確でないと、今後も同じ不満を抱えてしまう可能性があります。自身の目指すキャリアを明確にし、やりたい方向に向かっているのか、自己分析しましょう。
自己分析が1人でできない・うまく行かない場合は、「i3 アカデミー」の無料自己診断がおすすめです。無料診断やキャリアプランナーの無料相談など、お悩みにあった解決方法が必ず見つかります。
キャリアアップの鍵とは?!簡単30秒でお申込み!
「パソナビキャリア大学校」は、スキル習得から転職までを一括サポートするサービスです!まずはキャリアのプロに無料で相談してみましょう。あなたの相談内容から、客観的にあなたの強みや仕事へのモチベーションを分析してくれます。
もし仕事を辞めて、転職するならどうしたらいい?
まずは職種を変えるか検討しましょう。決める基準としては年齢が大きく関わってきます。
20代であれば、興味のある業界に飛び込んでも問題ありません。30代以降であれば、これまでの経験を活かせる職種の中で検討がおすすめです。
経験を活かせる次の職種
デザイナー
色の使い方や組み合わせ、バランスなどのセンスなど、ネイリストとして培ったアートのテクニックが活かせます。
営業職
デザインなどを含め提案力も養われますし、お客様との何気ない世間話などコミュニケーション能力も身につきます。その経験を活かし、営業職もおすすめです。
どこで仕事を探すのがいいの?
どこで仕事を探すのがいいの?
仕事を探す方法は大きく3つの方法があります。
種類 | 転職サイト | 転職エージェント | 人からの紹介 |
---|---|---|---|
特徴 | サイトに掲載された求人から選び、自分で応募 | キャリアアドバイザーのサポートを受けつつ転職先を探す | 知人や社員の紹介・推薦により選考が始まる |
メリット | 好きなタイミングで、行きたい企業に応募可能 | 転職先調査などを代行してもらうため、手間がかからない | 書類選考が免除される場合がある |
デメリット | 求人に応募が殺到し、反応がないことがある | アドバイザーに当たり外れがある | 不採用時に紹介者との関係が悪化する可能性あり |
どの方法を選ぶにせよ、まずは第三者に相談をして客観的な意見を聞いてみることをおすすめします。
みんなはどうしてる?ネイリストの退職・転職状況
ネイリストの離職率に関して、明確なデータは現状存在しません。しかし、ネイリストは生活関連サービス業に分類されるため、生活関連サービス業の離職率が参考になるでしょう。
厚生労働省の令和2年の調査結果では、生活関連サービス業の離職率は18.4%です。
女性特有の人間関係や長時間労働に追われ、想像よりも肉体的・精神的に辛いことが一因だと考えられます。あなた以外にも辛い職場を経験し、他の業界・職業へ転職する方が多いようです。
仕事を辞めた人、転職した人の体験談
20代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
業務量が多い割にお給料が少なかったからです。より収入が見込める営業職へ転職しました。
転職してよかったこと
よくも悪くも実力主義の世界なので、成績を残すことで金銭的な余裕が生まれました。 また基本的に定時退社のため、自分の自由な時間も手に入れました。
転職して後悔したこと
ネイルサロンは受け身の営業・接客で成り立っていましたが、不動産は自らが新規顧客を開拓しなければならず労力の違いに初めは困りました。
20代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
施術に必要な薬剤のアレルギーになってしまい、接客のスキルを活かせる販売員へ転職しました。
転職してよかったこと
個人経営のネイルサロンに勤務していた為、ほぼ福利厚生がありませんでした。転職後は厚生年金・社会保険などにも加入でき、一般的な会社員と同じ状況になれました。
転職して後悔したこと
大きな後悔はありませんが、好きなことを手放したことは時々寂しい気持ちになりました。
30代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
子どもが小さかったため業務外で練習時間を確保するのが難しく、ワークライフバランスの整った職場を探しました。
転職してよかったこと
プライベートの時間が確保できるようになりました 自宅から近いため、通勤時間が大幅に短縮されたことで家族との時間を増やせました。土日完全休業なのも更に良かったです。
転職して後悔したこと
ネイルサロンは都市中心部にあり、人も多く最新の店や物をいつも見られていたが、自宅から近い職場に変えたので家と職場の往復以外なくなってしまいました。
30代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
日中はショップ運営と商品制作、土日や夜間はネイル施術をしていましたが、出産やコロナ禍を機に働き方を変えたかったため、ネットだけで完結できる業界へ転職しました。
転職してよかったこと
接客中の話を聞かなくて良くなりました。ネイルサロンのお客様の中には、あまり耳にしたくない話題について話す人が多く、私は聞いているのがとても辛かったです。
転職して後悔したこと
業界内で築き上げてきたネイリスト仲間などのつながりが薄くなってしまいました。
キャリアに悩んでいたら、まずは無料キャリア相談がおすすめ
現在のキャリアパスに悩みや不安がある方は、プロに相談してみましょう。自己分析しようとしても、なかなか考えがまとまらない・・・。そんな時は、「パソナビキャリア大学校」の無料カウンセリングを利用してみてください。
あなたの相談内容から、客観的にあなたの強みや仕事へのモチベーションを分析してくれます。
キャリアアップの鍵とは?!簡単30秒でお申込み!
「パソナビキャリア大学校」は、スキル習得から転職までを一括サポートするサービスです!まずはキャリアのプロに無料で相談してみましょう。あなたの相談内容から、客観的にあなたの強みや仕事へのモチベーションを分析してくれます。