この記事は人間関係や繁忙期の残業で悩む経理向けに辛い職場環境の改善方法をまとめています。この記事を読むことで、今の職場に残るべきか、転職を検討するべきかが判断できるようになります。
| 監修者 | 経歴 |
|---|---|
 豊島 | 株式会社パーソナルナビ メディア事業部。 キャリアアップメディア『THE CAREER』 のインタビュアー兼ライター。 四年制大学の教育学部を卒業後、 都内公立小学校に勤務。 退職後は教育者の経験を活かし、 20代～30代を中心にキャリアアップ支援事業を行う現職に就く。 |
経理を「辞めたい」「辛い」と感じるランキング
独自で行ったアンケートを基に経理の業務を行う中で、辞めたい・辛いと感じる理由をまとめました。
理由1位：人間関係の悩みが多い
大企業では、ライバル意識の強い社員同士で、足の引っ張り合いや陰口などが見られます。また、上司からの圧力に精神的なストレスを感じ、退職した方もいらっしゃいました。
元経理の声
相手の悪い評判を立てるなど、張り合い方が幼稚で、悪意に満ちたものばかりでうんざりでした。
上司とそりが合わず、毎日憂鬱でした。いつ辞めようかと辞めることばかり考えていました。
理由2位：残業が定期的に発生する
通常の経理業務に加えて、締め日には多くの業務に追われます。残業が深夜にまで及ぶこともあり、多忙のあまり離職を考える方もいました。
元経理の声
繁忙期は残業が多く、会社を出るのは終電間近。繁忙期は有給も取れません。
締め日が近付くとタスクが多く、残業しながらも通常の経理業務が日々入ってくるという状況でした。
理由3位：資格取得が必要
簿記はもちろんのこと、その他資格も必要なケースが多いです。スキルアップをしなければ部署が異動になるため、プレッシャーから退職した方が見られました。
一方で、スキルアップを望んで資格取得をサポートしてくれる職場へ転職した方もいらっしゃいました。
元経理の声
簿記2級を持っていないと部署に残れず、受かるまでのプレッシャーが大きかったです。勉強期間も長く大変でした。
研修や資格取得ができる環境が整っていませんでした。違う職場でスキルアップしたいという気持ちが大きくなり辞めました。
仕事のストレスを解消して、辛い気持ちを抑える方法
経理を辞めた方10名へのアンケートを参考に、辞めたいと感じる理由に対する対処法をまとめました。
Q.人間関係の悩みを改善するには？
A. 次の目標を定めて専念する。
前向きな目標を定めて、それを達成することに専念しましょう。職場の嫌な人間関係も、一過性で些細なものだと思えて気にならなくなります。
A. 無理に続けない。
無理だと思ったら精神的に病む前に辞めて、新しい職場で頑張るのも一つの手です。どこでもやっていけるように、常に腕を磨いておくことをおすすめします。
Q. 繁忙期の残業を改善するには？
A. 業務改善ツールを導入する。
締め日は業務量が多いため、効率化するツールがあると良いです。自社に合ったものを無料お試しでも良いので、1度導入してみましょう。
A. 年間の予定を立てる。
年間の繁忙期を事前に把握すれば、繁忙期から逆算して予定を立てられます。一部業務を閑散期に回せば、締日の負荷を軽減できます。
Q. 資格取得へのプレッシャーを改善するには？
A. 朝活で資格の勉強をする。
勉強したくてもできない場合、時間と環境を変えるのがおすすめです。通勤途中にあるカフェなどで1〜2時間程度勉強しましょう。
環境が変われば勉強も捗り、頭も冴えてその後の仕事の効率も上がります。
どうしても辞めたい・辛い気持ちが消せない場合は
自分がやりたいことを洗い出してみる
やりたいことが明確でないと、今後も同じ不満を抱えてしまう可能性があります。自身の目指すキャリアを明確にし、やりたい方向に向かっているのか、自己分析しましょう。
自己分析が1人でできない・うまく行かない場合は、「i3 アカデミー」の無料自己診断がおすすめです。無料診断やキャリアプランナーの無料相談など、お悩みにあった解決方法が必ず見つかります。
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もし仕事を辞めて、転職するならどうしたらいい？
まずは職種を変えるか検討しましょう。決める基準としては年齢が大きく関わってきます。
20代であれば、興味のある業界に飛び込んでも問題ありません。30代以降であれば、これまでの経験を活かせる職種の中で検討がおすすめです。
経験を活かせる次の仕事
翻訳
金融や会計に関する翻訳は、語学力よりも専門知識が重要です。実務経験者は重宝されます。フリーランスや在宅勤務への道も開き、フレキシブルな働き方が可能になります。
営業
業務内容は違うものの、経理はお金の流れを把握しています。経営者目線になりやすい営業職に活かせます。
どこで仕事を探すのがいいの？
仕事を探す方法は大きく3つの方法があります。
| 種類 | 転職サイト | 転職エージェント | 人からの紹介 |
|---|---|---|---|
| 特徴 | サイトに掲載された求人から選び、自分で応募 | キャリアアドバイザーのサポートを受けつつ転職先を探す | 知人や社員の紹介・推薦により選考が始まる |
| メリット | 好きなタイミングで、行きたい企業に応募可能 | 転職先調査などを代行してもらうため、手間がかからない | 書類選考が免除される場合がある |
| デメリット | 求人に応募が殺到し、反応がないことがある | アドバイザーに当たり外れがある | 不採用時に紹介者との関係が悪化する可能性あり |
どの方法を選ぶにせよ、まずは第三者に相談をして客観的な意見を聞いてみることをおすすめします。
みんなはどうしてる？経理の退職・転職状況
経理の離職率に関して、明確なデータは現状存在しません。しかし経理はサービス業に分類されるため、サービス業界の離職率が参考になるでしょう。
厚生労働省の調査結果では、サービス業界の離職率は、19.3%です。
他の職種に比べ人間関係や繁忙期の残業などが一因だと考えられます。あなた以外にも辛い職場を経験し、他の業界・職業へ転職する方が多いようです。
仕事を辞めた人、転職した人の体験談
20代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
通勤時間が長かったからです。片道１時間半くらいかかり、毎日満員電車で時間を無駄にしていました。
転職してよかったこと
通勤時間が半分になったことです。自宅から近いので片道40分くらいで、通勤が苦にならないレベルになりました。肉体的にも精神的にも楽になりました。
転職して後悔したこと
年収が横ばいであることです。会社の雰囲気はホワイトなのですが、仕事をどれだけ頑張っても給料がほぼ増えません。
20代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
育休取得ができない会社だったからです。給料もよく、人間関係にも悩みありませんでした。経理以外にも色々なことを教えていただいたので、いい会社でした。
転職してよかったこと
生活バランスが取りやすいことです。残業がなく、急な休みをとってもまったく嫌な顔をされないです。育児に理解のある方が多くて助かっています。
転職して後悔したこと
年収が下がったことです。前の年収の半分ぐらいになりました。シングルマザーなので生活が厳しいです。1〜２万円でも給料が上がればといつも思います。
30代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
営業事務
残業が多くプライベートの時間が確保できなかったからです。サポート含め、人員が自分しかいない状況の中で、病欠や有休消化をとってもその分仕事がたまる仕組みでした。
転職してよかったこと
ワンチームで取り組めることです。以前は職種が一人であったため、チームで完結するという意識がありませんでした。今はチームで取り組んでいる感じがよいです。
転職して後悔したこと
経理経験を活かせず、結果を出すまでに時間がかかったことです。職種の経験がなく、やりながら勉強していたので最初はつらかったです。
30代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
経理・上場準備
会社が買収され、上司が変わったからです。産休・育休中に会社が買収され、社長や所属部署の上司が退任。復帰しても初対面の上司と働くことになるため、社長が立ち上げた別会社に転職しました。
転職してよかったこと
人間関係の安心感があることです。前職の上司・同僚が多いので、安心感があります。
転職して後悔したこと
年収が下がったことです。広告業界は景気に左右されやすいです。入社時の年収からその後の査定で、会社の業績不良を理由に減給になりました。ワンマン企業のため査定が社長個人の好き嫌いに左右されやすく納得感が薄いです。
40代の方の体験談①
なぜその職業に転職したのか
ピッキング作業
一日中デスクワークで、体調を崩したからです。慢性的に首こり、肩こり、腰痛、坐骨神経痛がひどく、椎間板ヘルニアを発症し手術になり休職しました。
転職してよかったこと
対人のストレスがなくなったことです。ピッキングは1人でやる仕事なので、対人のストレスがありません。
転職して後悔したこと
前職と違う疲れを感じることです。デスクワークとは違う体の疲れを感じるようになりました。
40代の方の体験談②
なぜその職業に転職したのか
翻訳会社の
翻訳スタッフ
常に繁忙期状態で余裕がなかったからです。月に100時間を超える残業が常態化していて、体力的に限界でした。
転職してよかったこと
働く時間や場所の自由度が増したことです。在宅可能な業務になったので、体力的に楽になりました。成果主義なので、働く時間も自分の裁量で決められるようになり、自由な部分が増えました。
転職して後悔したこと
定期昇給がなくなったことです。以前は伝統的な日本企業で勤続年数に応じて毎年昇給がありました。給与を上げるには、目に見える成果を上げてアピールする努力が必要になりました。
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